クルーガー・ファミリー・ワインズ シャルドネ "サン・シェーヌ" ピケニアースクルーフ [2017] (正規品) Kruger Family Wines Sans Chene
■ティム・アトキン90ポイント ◎出ました…待望の白版クルーガー! 2017年に、’15年にて「ヤナギヤ的注目のダークホース・ピノ」としてご案内申し上げた 『クルーガー』。
今回三年目の登場となる’17年よりラインナップに新たに加わったクルーガーがこちら…待ってました!のシャルドネ!現行年号同士の比較で言えば、今年のクルーガーは "白が面白い!" です。
正規インポーターさんにも同じ想いをぶつけましたところ、「元々彼はシャルドネのスペシャリストですからね…」って、そういえばそうでした(^^; ピノの出来があまりに良かったので忘れるところでしたが、彼のワインメーカー・オブ・ジ・イヤー受賞根拠となったワインもシャルドネでした。
ピノはウォーカーベイ産でしたが、シャルドネはピケニアースクルーフから。
ピケニアースクルーフはシトラスダル・マウンテン内の小区画で、更なる大区分はオリファンツ・リヴァー。
『フラム・ピノタージュ』 や 『ラール・グルナッシュ・ブラン』 と同産駒です。
▼ こちらはピノの頁に書いたクルーガー詳細。
この安さにしながらの旨味と個性は特筆すべきものだ…と思いましたが、調べてみますと、ワインは無印でも、醸造家はスゴ腕のタレントでした。
皆様は 『ステルハイス』 という造り手をご存知でしょうか。
オーナー兼醸造家のヨハン・クルーガーは、1998年に家業のステルハイスを引き継ぐと、2005年に【ダイナーズ・クラブ・ヤング・ワインメーカー・オブ・ザ・イヤー】を受賞。
ワイナリは2006年に評論家ティム・ジェームスのGrape誌より、「南アで最も伸びている5社」に指名され、2012年度の南アシャルドネ決定戦、「Christian Eedes Chardonnay Report」にて【年間TOP10】に、同2016年度版では【年間TOP5】に選出。
アトキン2015年度【年間Best Chardonnays】受賞、プラッターズ・ガイド2015年、2016年版二年連続シャルドネ部門【★
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】認定。
遂にはNaked Winesから「The King of Chardonnay」とまで評された造り手です。
そんなシャルドネ・マスターのヨハン・クルーガーによる、新たなピノ・プロジェクトこそがこの 『クルーガー』 なのです。
本国では’13年頃からシャルドネを造っていたようですが、日本上陸はこの’17年より。
今回三種のシャルドネが日本正規初上陸を迎えましたが、ヤナギヤ的に最もコスパ高し(かつ夏向き)と判断したのがこちらの溌剌爽快系のサン・シェーヌ。
あとはよりふっくら肉厚の「ウォーカー・ベイ」、ホロ苦味と雑味の旨味が印象的だった玄人好みの「クリップコップ」の二種がありますが、この二種は3,800円(税別)となります。
◎サン・シェーヌ(Sans Chene) サン・シェーヌは三種の中でいちばん酸味の溌剌さがあります。
樽感を感じさせない透明&爽やかなテイストだなぁ…と思いましたら、60%がステンレスタンクで、40%がコンクリート・エッグ・タンクでした。
ヨハン・クルーガーによれば、これは「樽熟成のないシャルドネは、品質において樽熟成のものより劣る…と考える人々への挑戦である」とのこと。
(成功してます、この挑戦。
) 標高700mのピケニルスクルーフ・ヴァレーにある畑は風化した花崗岩質の土壌で、収穫は樹齢20年強のブドウの樹から2月中旬に行います。
ブドウは全房にてプレス後、上記比率の槽にて発酵。
5日ほどでゆっくり醗酵が始まり、28日間で完了します。
澱とともに5ヶ月寝かせてから瓶詰め。
◎試飲しました。
【2018.6.5】 透明感が流れる爽やかなテイストに、溌剌とした酸味。
ウォーカー・ベイ版の柔らかな甘みある果肉感に対し、こちらは果実味に粘性や果肉感より、ミネラルの硬質感があります。
旨み自体はストレートで判りやすく、ノン・オーク系の中でも非常に飲みやすい造り。
シャルドネですが、むしろサラダやパスタ、魚介似合わせられるドライな美味しさが持ち味。
シトラスやオレンジ、ゴールデンデリシャスやカリカリの白桃など、暖かな季節にも美味しいシャルドネとなっています。
●ピノも素敵なクルーガーですが、’17年はシャルドネ推しで参ります。
- 商品価格:2,750円
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